梟文庫のやくそく
今回会員登録の準備を進めるにあたり、規約を作成することも考えました。しかし規約というのは、「これをしてはだめ」「あれもしてはだめ」という「ネガティブルール」の集合体なんですね。もちろんそれがダメだと言いたいわけではないですし、必要であることも分かっています。でも、なんだかシュンとしてしまう感じを抱くのは、私だけでしょうか。そんな中で思いだしたのは、「すべての子どもの学習権を保障する学校をつくる」を合言葉に、不登校ゼロの取り組みを実践している大空小学校。この小学校での「たったひとつの約束」は、「自分がされていやなことは、人にしない、言わない」なのだそうです。この取り組みに深く共感していましたので、梟文庫でも同じにしようかなぁ・・・と思ったのですが、はたと「これをポジルールにしてみてはどうか」と思いつきました。いわく、「自分も、人も、きげんよういられることをしよう」。いつもいつもきげんようなんていられるわけないじゃないか。そんな声が聞こえてきそうですし、それは事実です。人が集まるところでは、いいこともあれば悪いこともあるし、悲しいこと、がっかりすること、ぞっとすること、頭から湯気が出そうなこと・・・そんなことは、日々たくさんあります。「にもかかわらず」、いったんはそうした思いや体験に身を委ねながらも、自分も人もきげんよういられる方へ顔を向ける。歩きだす。そのためには、「きげんよう」の基準の異なる人の「きげんよう」を想像したり、あなたの「きげんよう」はどんなですかと尋ねたり、そもそも自分の「きげんよう」はどんななのかと考えてみたりしなければならないかもしれません。そうやって少しずつ対話をし、自分にできることをし、工夫をしていく中で、それぞれが安心していられる場所が作られていくのではないかと願っております。
どうしたら自分も、その隣にいる人も、そしてみんながきげんようやっていけるのか。いっしょに考えながら活動していきましょう。それが梟文庫の「やくそく」です。